March,31,2006
「たでぇま…ってまだ呑んでたのか二人とも」
「おう、拳児君おかえり」
「…あれ?もう帰ってきちゃったの拳児君」
「あ、邪魔だったっすか葉子さん…んじゃ俺は部屋にでも」
「そーじゃなくて拳児君送り狼になっちゃうかなーと思って」
「なっ…」
「…拳児君にそんな度胸はないよ葉子」
「それもそーですね…こんな美人のお姉さんと一緒に暮らしてて何もしないなんて」
「おっ、俺は、何つーかそういうのはちょっと…」
「あらら…赤くなって俯いちゃって、相変わらずね拳児君」
「…あまりそうからかってやるな葉子」
「でも先輩心配になりません?初恋の人と一緒に暮らしててこれって
何か健全な男の子としての機能が故障してるんじゃないかとか」
「あれぐらいの頃の子供が近しい血縁の異性にああいった感情を持つのは
言うなれば麻疹のようなものだよ…大人になれば自然と消えていくものだ」
「そ、そうそれだ!絃子珍しくいいこと言った!とにかく俺は故障なんかしてねぇ!!」
「でも先輩と拳児君は従姉弟同士じゃないですか」
「大して変わらんよ」
「…そうなの拳児君?」
「あ、あぁ。今はそんな気持ちはこれっぽっちもねぇ!ほ、本当だ!!
だから葉子さん、て、塚本の前でその話をするのはもう…」
「…まぁそもそもそんな話をしたところで彼女が妬いてくれるような段階では全然ないようだが」
「ぐはっ!…い、痛い所を…」
「もー、先輩いつも拳児君のこといじめ過ぎですよ…あれ?
そういえば塚本さんわざわざこんな夜遅くに何しに来たのかしら?」
「さぁな…ほれ拳児君、ちょうど3個残ってた。1個食え」
「ん?チョコレートか…んぐ、んぐ、んぐ…あ〜ぁ、天満ちゃんから貰いたかったな…」
「…良かったわね拳児君、先輩からチョコ貰えて」
「もうその話は勘弁してくださいよ葉子さん…」
おしまい。
…はい、作者の脳内設定丸出しな話です。
昔はイトコおねーちゃんべったりででも今では全然見向きもしなくなって、だからどうだという訳じゃないんだけど
「小さい頃はあんなに素直でかわいかったのにすっかり生意気になって」的な面白くなさはあって
そういうのも含めてこの二人は『姉弟』なんだろうなぁとか、そんな感じで。
っていうか播磨、それ天満が置いてったチョコだから(w