February,16,2005
「修学旅行楽しみだねー、美コちゃん」
「あぁ、そうだな…でもイマドキ京都ってのもなぁ」
「うーん、それもそうだね…海外とかも楽しそうだもんね」
「それにこういう機会でもないとなかなか海外なんて行けないだろ？」
「そうかなー？ほら、新婚旅行とか」
「あーそっか、それがあったな…」
「…美コちゃんは新婚旅行どこに行きたい？私はやっぱアメリカかな」
「うーん…あたしはオーストラリアだな。エアーズロックだっけ？あれを一度見てみたいし」
「そっかー、なんか美コちゃんらしいね」
「…そうか？」
「あ、花井君…そうだ、花井君は将来新婚旅行とかでどこの国に行ってみたい？」
「ん？僕か？そうだな…僕はやっぱり中国だな」
「ふーん」
「…つまんねー奴（ボソ）」
「ん？何か聞こえたぞ周防？」
「いや、新婚旅行で中国なんてつまんねー奴だなって」
「そうか？そんなことはないぞ…中国四千年の歴史、実に有意義な旅ではないか」
「それがつまんねーっつってんだよ…それこそ修学旅行じゃねーんだから」
「なっ!?何を言う、料理だって旨いぞ中国は」
「…あたしはオーストラリアでエアーズロックが見たいんだよ！」
「僕は万里の長城のほうが見てみたい！」
「コアラやカンガルーにだって会えるんだぞ！」
「中国にだってパンダがいる！」
「お前は新婚旅行で二人で海で泳ぎたいとか思わねぇのか？」
「少し前まで全く泳げなかった人間の言うセリフではないと思うが？」
「え？え？ちょ、ちょっと待って美コちゃん、花井君…なんでそこでケンカになるの〜？」
「ねぇ晶」
「何？愛理」
「ツッコんだほうがいいのかしら、あれ」
「…面白いから自分達で気付くまで放っておこう」
おしまい。
…以上、原作/師走冬子『あおいちゃんとヤマトくん』・翻案/ガチャピン14号でお送りしました。（ｗ