あの日の想い

June,8,2004


「なぁ播磨」
「ん?何だオメー」
「あのさぁ、お前沢近と何があったんだ?」
「何って別に…何もねぇよ」
「いや何もないってこたぁないだろ…髪剃られたりだとか」
「…あぁ、あん時オメーもいたんだっけか」
「それだけじゃねぇだろ」
「ん?…あぁ、そういや夏休みに一度あのお嬢になぜか追っかけられてる時に
オメーに捕まってそこにお嬢が乱入してきたことがあったか」
「あー、あんときは逃げた沢近を追いかけてすっ転んで服破けちゃって大変だったよ…」
「それでか…実はその後オメーんちわかんねぇから上着とカバン花井の道場に持ってったら
花井のヤローがいきなり『キサマ周防に何をした』って飛びかかってきやがってな」
「なっ…あ、あのバカ何早とちりしてやがんだよ…ちったぁクラスメートを信用しやがれってんだよなぁ…あはははは」
「ま、オレは不良だし仕方ねーけどな」
「…悪かったな播磨、あたしのせいで迷惑かけちまったみたいで」
「なーに、いいってことよ…それにそれだけ花井がオメーのことを大事に思ってるってこったろうしな」
「なっ、何言ってんだよ、あいつは塚本の妹しか…ってそれよりお前と沢近の話だよ」
「…だから何もねぇっつってんだろ」
「何もねぇってこたぁねぇだろ。最近の沢近のお前に対する態度は明らかに普通じゃねぇし
それにあの日だって手ェ取り合って見つめ合ってたじゃねぇか…あ」

 

「なっ…あ、あの日ってどの日だよ…」
「お前が復学する少し前…お前が神社で神サマやってた時の少し後ぐらいかな」
「あっ、あれはだから…その…告白しようとしたら間違えたっつーか…」
「つまり人違いってことか?…かぁー、それで沢近お前のことあんな目の敵にするようになったってわけかよ…」
「あ、あぁ…」
「…で結局お前が本当に好きなのは誰なんだ?」
「い、いや…それは言えねぇっつーか…」
「ってかそもそもお前なんで学校休んでたんだ?んで戻ってきたんだ?」
「いや…それが情けねぇ話なんだが好きな娘に惚れた男がいるってわかってな、それで学校行く気
なくなっちまったんだよ。もともとその娘のためだけにここに入ったようなもんだったしな」
「へぇ〜、そうだったのか…それで?」
「でもその娘が『学校来なよ』って言ってくれてな」
「!!!」
「それにまだはっきりフラれたわけじゃねーしまだまだチャンスあるんじゃねーかって思い直して
また学校来ることにしたんだよ…っておい、どうしたオメー顔が赤いぞ?熱でもあんのか?」
「あー、その…なんだ、つまりそれってやっぱ…ごめん播磨、しばらく考えさせてくれ!じゃあな!!」
「お、おいどうしたんだよ…ったく、一体なんなんだ」

Fin。


とりあえず旗や縦笛的にもなにげに前進なポイントを多少仕込んでみて微妙に本編っぽく(w
…いや、勿論「この先話がどっちに転ぶかさっぱり見当が付かない」あの強烈なヒキには全然及ばないけど。

それはさておき鉛筆派ってのはある意味播磨萌えなのかなって気がしてる今日この頃。
美琴は誰が相手でもそう極端には態度変わらないけど、播磨はフツーに自然体で付き合えそうな相手ってそういないし。

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