February,13,2004
「花井、これ!」
「?なんだ周防?」
「あ、いや、その、なんだ、塚本の妹に貰えなくて落ち込んでるかもと思ってな」
「…ああ。気を遣って貰って悪いな周防」
「………」
「………」
「…ほら、花井にはいつもいろいろ世話になってるしな。そのほんの気持ちだ」
「それはお互い様だ。どちらかが特に気にすることでもなかろう…まぁこんな物を貰っては
当然お返しもせねばならんから、その時こちらの日頃の感謝の気持ちも含めてということにさせてもらうが」
「あ、ああ、そうだな。まあとにかくあまり落ち込んでないようで安心したよ。あははははは…」
「………」
「………」
「…ところで周防」
「なんだ?」
「今鳥にはチョコレートは渡したのか?」
「は?いや、渡してない…ってゆーかあいつには一条がいるだろ」
「そうか。まあそうだな」
「ってかなんで急にそんなこと聞くんだ?」
「ん?あ、いや…ただなんとなく気になっただけだ」
「そうか」
「………」
「………」
おしまい。
第一作を書いた後調子に乗ってバレンタインでもう一本書きたくなって、でも作中でバレンタインって言ったら
クライマックス間近の大詰めなわけでその頃どういう人間関係になってるかなんて想像もつかないから
この二人なら普通に渡したり普通に受け取ったり特に説明が要らないだろうと思って書いてみた次第。
会話文だけで『間』を表現するのって難しいなぁ…